不動産の仕事は大きく4つの業務に分かれます。
不動産資格の中では宅建士が有名ですが、仕事の中身によって必要になる資格が違いますので、不動産業界で何をやりたいのか、方向性を考えなければなりません。
この記事では、不動産業界の4つの業務と不動産資格についてまとめています。
いずれの資格も業界での優位性が高く、スキルアップや転職の場面で評価されています。
この記事を書いている僕は、現役の司法書士であり、元不動産業界のサラリーマンです。
目次
不動産資格
不動産資格の中でもとりわけ人気の高い宅建士は、どの不動産業務においても活躍の場が広く求められています。
また国家資格に昇格した賃貸不動産経営管理士は、受験者が右肩上がりで不動産管理業者の登録制度の見直しにより、注目を集めています。
宅建士
宅建士は毎年1回試験が実施されていて、年齢、学歴、実務経験に関係なく、誰でも受験することができる国家資格です。
近年は受験者が20万人を超える人気の高い不動産資格ですが、合格率は15~17%台とやや難易度の高い試験です。
宅建士の勉強については、こちらにまとめていますので、今後の勉強に是非ご参考ください。
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宅建士の仕事
不動産売買や賃貸の取引時に必ず相手方に対して行わなければならない重要事項の説明は、宅建士のみに認められた独占業務です。
また、不動産会社は宅建業を営む事務所では、従事者5名に対して1名以上の割合で、成年者である専任の宅建士の設置義務があります。
マンション管理士
マンション管理士は毎年1回試験が実施されていて、年齢、学歴、実務経験に関係なく、誰でも受験することができる国家資格です。
近年の受験者は12,000人程度ですが、合格率は7~9%台で推移している難易度の高い不動産資格です。
マンション管理士の仕事
マンション管理士の仕事は、マンション管理組合の運営や相談、マンションの修繕計画の立案などのコンサルタントが主な仕事です。
宅建士のような独占業務はありませんが、やり方次第では独立も目指せる不動産資格です。
管理業務主任者
管理業務主任者は毎年1回試験が実施されていて、年齢、学歴、実務経験に関係なく、誰でも受験することができる国家資格です。
近年の受験者は15,000人程度で推移していて、合格率は20~23%台とマンション管理士より難度の低い不動産資格です。
管理業務主任者の仕事
管理業務主任者には、マンション管理組合と管理業務の委託契約を結ぶときの重要事項の説明や書類への記名・押印、管理組合への定期報告といった独占業務があります。
また、マンション管理業者は事務所ごとに、管理事務の委託を受けた管理組合数30組合につき1人以上の割合で、成年者である専任の管理業務主任者の設置義務を負います。
マンション管理士と管理業務主任者の資格試験
マンション管理士と管理業務主任者は仕事の内容に違いはありますが、同じ科目から出題される試験です。
このため一度の勉強で両方の国家資格が狙えるほど、共通している部分が多くあります。
この二つの資格試験の科目別の出題状況や合格率、勉強法についての詳細は、こちらにまとめていますので是非ご参考ください。
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似て非なるものマンション管理士と管理業務主任者の比較
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賃貸不動産経営管理士
賃貸不動産経営管理士は毎年1回試験が実施されていて、年齢、学歴、実務経験に関係なく、誰でも受験することができます。
管理業者の登録の義務化に伴い、不動産業界で注目を集める賃貸不動産経営管理士ですが、国家資格になって間もない不動産資格です。
詳しい勉強法等については、こちらをご参考ください。
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賃貸不動産経営管理士の仕事
賃貸不動産経営管理士の仕事は、大家から不動産を預かるときに結ぶ、管理受託契約の重要事項の説明と書類への記名・押印。
またサブリース契約の大家との賃貸借契約に関わる重要事項の説明、書類への記名・押印です。
今のところ独占業務ではありませんが、管理業者の登録の義務化により、今後の在り方が変わるかもしれません。
賃貸不動産経営管理士の動向には未知数なところがありますが、ご興味がありましたら、こちらの考察記事をご参考ください。
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不動産業界の仕事の内容
不動産業界では、次のように業務を大きく4つに区分しています。
それぞれの業務に応じて必要になる不動産資格について、業務区分との関連についてまとめたいと思います。
不動産開発
不動産開発はビル、マンション、アパートや戸建ての新築物件の建設用地を仕入れて、建設会社やハウスメーカーと協力しながら建物を建設する業務です。
不動産業界では開発業務を行う業者をデベロッパーと呼んでいて、上場会社や有名どころの大手不動産会社がひしめき合っています。
業界の中では若干敷居が高いと思います。
必要な不動産資格
不動産開発で必要になる不動産資格は、土地の仕入れや完成後の不動産売買の重要事項に際して、宅建士が必要になります。
不動産売買
新築や中古物件の不動産販売、買主と売主との間で取引の仲介を行います。
不動産にもビル、マンション、アパートや戸建てがありますので、都心部と地方では扱う不動産の需要が違います。
都心では新築や中古マンションの販売、地方ではハウスメーカーで住宅の販売といったイメージです。
適用する不動産資格
不動産売買の取引や仲介する時の契約時の重要事項説明に宅建士が必要になります。
不動産賃貸
不動産賃貸は店舗や事務所、住まいを探している人と賃貸借契約を結ぶ事ですが、貸し手と借り手の間で賃貸の仲介を行う業務もあります。
駅前や商店街によくある、お部屋探しに行く不動産会社をイメージしてもらうといいです。
適用する不動産資格
不動産賃貸では賃貸借契約の借り手となる方に重要事項の説明をする義務がありますので、宅建士が必要になります。
また仲介取引を行う時も同じですが、不動産所有者が自ら貸主となり、借主と契約する場合には義務はありません。
不動産管理
不動産管理は大家から物件を預かり、入居者の募集や家賃の集金、入居者やテナント入れ替え時の原状回復工事、設備のメンテナンスやクレーム処理など業務は多岐に渡ります。
ちょっと特殊なところで、一棟のビルやマンションを管理する管理会社もあります。
この場合、建物ごとに組織された管理組合の運営や共用部のメンテナンス、大規模修繕、ゴミ置き場、消防、防犯設備の管理など、丸ごと一つのビルやマンションに関わる業務を行います。
適用する不動産資格
不動産管理では大家から不動産を預かるときに結ぶ管理受託契約の重要事項説明と書類の記名・押印について、賃貸不動産経営管理士が必要になることがあります。
賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律の成立により、今後の在り方に変化があると思いますが、現時点では賃貸不動産経営管理士の独占業務とはされていません。
仕事の詳細や試験のことなど、さらに詳しくこちらにまとめています。
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不動産資格のニューカマー賃貸不動産経営管理士は国家資格?その独占業務について
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一棟のマンションの管理会社は、管理業務主任者とマンション管理士が必要になることがあります。
また大家からの依頼で、入居者の募集を行う管理会社は宅建業者に該当し、専任の宅建士の設置が必要になります。
不動産資格をいかしてホワイト企業に転職するには
ここからは僕も実際に利用したことがある、不動産業界への転職におすすめの転職サービスをご紹介します。
登録にはお金がかからないので、転職活動にあたっては複数のサービスを利用することをおすすめします。
特に今は求人倍率が下がっていますので、数多くの求人に応募したほうがいいと思います。
不動産資格をいかしてホワイト企業に転職するには、求人で気になった会社は積極的に応募して、面接の時に直接探ってみるのが一番です。
宅建Jobエージェント
宅建Jobエージェントは不動産業界に特化していて、この業界の転職活動にはおすすめのサービスです。
登録料は無料なので、詳しくは公式サイトをご確認ください。
リクナビNEXT
リクナビNEXTはご存知の方も多いと思いますが、僕が転職活動をするときはいつも使っています。
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