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不動産資格のニューカマー賃貸不動産経営管理士は国家資格?その独占業務について

いま国家資格への昇格に向かって動いている民間資格があることをご存知でしょうか?

2013年に始まったばかりの歴史の浅い不動産資格です。

一体どういった背景があり、そして何の業務において必要になるのか、気になる方も多いのではないでしょうか?

そんな今注目の賃貸不動産経営管理士という資格について、掘り下げてみたいと思います。

 

賃貸不動産経営管理士ってどんな資格?
何の業務をするときに必要になるの?

 

そのうち国家資格になるのなら、取得すれば転職に有利なのかな?

 

試験の難易度はどんな感じなんだろう??

 

この記事では賃貸不動産経営管理士の独占業務と今後の需要について、分かり易く解説します。

 

 この記事を書いている僕は、昨年(2019年)賃貸不動産経営管理士の試験に合格し、実際に不動産会社で管理の仕事に携わっている会社員です。

 

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賃貸不動産経営管理士がかかわる不動産業務

まず賃貸経営管理士とよく言われがちですが、正式名称は賃貸不動産経営管理士です。

不動産の仕事には開発、売買、賃貸、管理と分けられますが、賃貸不動産経営管理士が関わるのは管理の分野です。

 

管理住宅管理業

管理の仕事は正式には管理住宅管理業と呼ばれ、「賃貸住宅に関する管理事務を業として行うこと」と定義されています。

少し難しいですが、このあと基幹事務のところで詳しくご説明します。

管理事務とは大家さんからマンションやアパートの居住用物件を預かったあとや、物件のオーナーとサブリース契約(転貸借契約)を結んだ後に、基幹事務と呼ばれる管理事務のうち1つ以上を行うことをいいます。

 

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基幹事務

基幹事務とは、次の3種類の事務をいいます。

  • 家賃・敷金などの受領に係る事務
  • 賃貸借契約の更新に係る事務
  • 賃貸借契約の終了に係る事務

これら事務のうち1つ以上の事務をオーナーに代わって行い、またはサブリース業者として反復継続して行うことが「賃貸住宅に関する管理事務を業として行うこと」となります。

 

不動産業界の仕事についてより詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

不動産会社に転職を考える前に!知っておきたい仕事の内容と年収

続きを見る

 

賃貸住宅管理業者登録制度

賃貸住宅管理業者登録制度とは、賃貸住宅管理業を営もうとする不動産会社が登録を受けることです。

「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案」が、令和2年6月に国会で可決され、今後は「賃貸住宅管理業者の登録」が義務化されます。

登録には事務所毎に賃貸住宅管理の知識・経験等を有する者の配置義務が伴う為、賃貸不動産経営管理士の活躍の場が明確になりました。

新制度の開始により、今後は賃貸不動産経営管理士の需要が、益々高まっていくのではないでしょうか。

 

賃貸不動産経営管理士の独占業務はあるのか?!

今回の法律の施行にあたって、賃貸不動産経営管理士の需要が高まることが予想されますが、現段階で賃貸不動産経営管理士だけが行える独占業務は存在していません。

次の業務は賃貸不動産経営管理士等が行わなければならないとされていますが、賃貸不動産経営管理士以外でも実務経験を6年以上有する者であれば、業務を行うことが認められます。

 

賃貸人に対する管理受託契約に関するもの

  • 重要事項説明書の説明
  • 重要事項説明書への記名・押印
  • 管理受託契約書への記名・押印

物件をオーナーから預かるときに結ぶ契約が、管理受託契約です。

 

転貸借(サブリース)の場合の賃貸人に対する賃貸借契約に関するもの

  • 重要事項説明書の説明
  • 重要事項説明書への記名・押印
  • 契約内容記載書への記名・押印

最近では投資目的で不動産を購入される人が増え、サブリース会社とオーナー(投資家)との間でサブリース契約を結ぶことがあります。 このサブリースの契約時の業務も賃貸不動産経営管理士の行う業務です。

 

賃貸不動産経営管理士とは

簡単にまとめると賃貸不動産経営管理士とは、賃貸住宅管理業者が事務所ごとに1名以上の設置義務を負い、管理受託契約とサブリース契約時の重要事項説明と契約書類に記名・押印が必要な者、といった感じです。

 

賃貸不動産経営管理士の試験は国家資格?!

賃貸不動産経営管理士は試験としての歴史が浅いです。

現在の位置づけでは民間資格ですが国家資格への昇格に向けてカウントダウンが始まりました。

前提となる法案の整備も進んでいるようです。

今のところ合格者をある程度の人数排出したい段階なので、難易度の高い試験ではありません。

将来的にかなり未知数な部分が多いので、今後の試験対策には注視が必要です。

賃貸不動産経営管理士の資格の短期合格の勉強方法については、こちらの関連記事をご覧ください。

賃貸不動産経営管理士の試験の合格率は?合格者の勉強時間と勉強方法をまとめてみた

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賃貸不動産経営管理士の需要

不動産会社は物件をオーナーから預かり管理することで、毎月の管理手数料がもらえます。

いわば不動産業界のサブスクみたいなもので、不動産会社としては管理戸数が多いほど毎月の定額収入が増え、経営も楽になるという訳です。

管理戸数を増やす事に注力している不動産会社が多いので、「賃貸住宅管理業者の登録」の義務化により、賃貸不動産経営管理士の活躍の場が明確になりました。

国家試験の昇格に向けて動いている裏付けもあります。

実際に最近の不動産会社の求人でも、賃貸不動産経営管理士の資格取得者を求めている企業が出始めています。

 

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