日商簿記2級は受験資格がなく、いきなり飛び級で受験することができます。
試験は年3回行われていますので、それだけ合格のチャンスが多く、初学者にとっても勉強しやすく、会計・経理系の転職にも有利です。
独学で受験する方の多い試験ですが、受験生の不安として、試験回によって難易度に大きな違いがあることがあります。
そのため闇雲にただやるのではなく、計画性のある勉強を組み立てる必要がありますので、この記事では、受験者に少しでもお役に立っていただけるように、飛び級で合格した僕の勉強法をご紹介したいと思います。
合格した人の話を聞いてみたいな。
独学でも受かるのかな、、、
この記事を書いている僕は、飛び級で日商簿記2級に独学で挑み、短期一発合格をすることができました。
その時の経験をもとに書いています。
★この記事の内容★
- 簿記2級の難易度と合格率
- 独学でいきなり簿記2級を受験して合格できた勉強法
- 合格までの勉強時間
目次
簿記2級の合格点
簿記2級の合格点は100点満点中70点で、7割以上の正解を目指す必要があります。
2級は商業簿記に加えて、工業簿記も出題されます。
足きり点はないようですが、配点が商業簿記60点、工業簿記40点となっています。
この配点を意識した対策と効率の良い勉強が必要です。
簿記2級の難易度
工業簿記は数字の計式が複雑なところがありますので、苦手意識を持つ人も多く、2級の鬼門にもなっています。
商業簿記も2級から貸借対照表や損益計算書など、財務諸表と呼ばれる会社経理の実践的な分野が問われてきます。
難易度は3級と比べると難しくなります。
簿記2級の合格率の推移
簿記2級の合格率は、直近10回の試験(2017.6.11~2020.11.15に行われた、中止になった2020.6.14の試験を除いた10回)の平均は24.6%となっています。
一覧を下の表に挙げていますが、ご覧のように簿記2級は試験回によって合格率に大きな開きがあることがわかります。
例えば、2019.2.24に行われた第151回の試験の合格率は12.7%ですが、2017.611に行われた第146回の試験の合格率は47.5%です。
なんと合格率に35%もの開きがあり、これだけみると難易度が全く違う試験のように感じてしまいます。
156(2020.11.15) | 39,830名 | 7,255名 | 18.2% |
155(2020.6.14) | 中止 | 中止 | 中止 |
154(2020.2.23) | 46,939名 | 13,409名 | 28.6% |
153(2019.11.17) | 48,744名 | 13,195名 | 27.1% |
152(2019.6.9) | 41,995名 | 10,666名 | 25.4% |
151(2019.2.24) | 49,766名 | 6,297名 | 12.7% |
150(2018.11.18) | 49,516名 | 7,276名 | 14.7% |
149(2018.6.10) | 38,352名 | 5,964名 | 15.6% |
148(2018.2.25) | 48,533名 | 14,384名 | 29.6% |
147(2017.11.19) | 47,917名 | 10,171名 | 21.2% |
146(2017.6.11) | 43,767名 | 20,790名 | 47.5% |
就職・転職の採用基準
転職活動では、簿記3級も2級も履歴書に書ける資格ですが、企業の経理や会計分野での採用基準は、2級の合格者を求めているケースが多いです。
また2級の財務諸表の知識は、意外なところで活用することもできます。
簿記知識の意外な活用法
株式投資をする場合の投資判断では、企業の財務状況や業績の実績を確認します。
上場会社はこれらの数字と業績予想を公開していますが、この公開されている財務状況や計算書類を読み解くのに活用できます。
飛び級で簿記2級に独学で受かった勉強法と勉強時間
ここからは僕が日商簿記2級に独学で受かったときの経験をもとに、そのときの勉強法と勉強時間をまとめています。
簿記2級の勉強方法
僕が簿記2級を勉強したときに使用したテキストや問題集は、全部市販のものになります。
最初は簿記3級から受験することを考えていましたが、仕分けの基礎がわかったところで2級の勉強にシフトしました。
初学者がいきなり簿記2級に挑戦する場合でも、3級の簿記の知識は必要です。
僕は3級の勉強からはじめて、ある程度基礎がわかったところで2級にシフトしました。
市販のテキストと問題集を1種類だけ購入して、テキストをざっくり読みました。
あとは問題集の演習をひたすら最後まで通してやりました。
工業簿記は計算がメインになるので、こちらもとにかく問題演習をたくさんやる事がポイントになります。
そのとき使用していたテキストや教材は別にまとめていますので、下の記事をご覧ください。
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日商簿記2級のおすすめのテキストと教材5選
続きを見る
簿記2級の勉強時間
簿記2級に合格したときの勉強時間のスケジュールは時間も自由にあったため、短期間で集中して取り組みました。
トータルの勉強期間は3週間くらいですが、朝から晩まで約12時間くらい勉強していました。
僕が受験したときは合格率が40%を超えていましたので、運が良かったのかもしれません。
独学で簿記2級に合格するには
独学で簿記2級に合格するには、商業簿記も工業簿記もとにかく問題演習をたくさんやる事です。
効率良くやるならテキストで1項目読んである程度理解したら、次に問題集でその項目の問題を解く。
順番に1項目ずつ、読む→解く→読む→解くを繰り返しながら徐々に進めていくのがおすすめです。
最近は試験問題や傾向が変わってきているので、独学では厳しいと言われていますが、独学でも努力すれば合格は可能です。
簿記2級に短期間で合格するには?!適性にあった勉強方法の選び方
簿記2級は独学でも合格できますが100%ではありません。
合格率の推移を見ても、試験回によって難易度に大きなばらつきがありますので、決して簡単な試験とは言い切れないところがあります。
また勉強が苦手だったり、机に向かって集中することが苦手な方もいますが、そんな方にはおすすめの勉強方法がありますので、それは後ほどご紹介します。
簿記2級に独学で挑む
簿記2級の独学におすすめの勉強法は、とにかく問題演習をたくさんこなすことです。
独学で勉強するとなると自分でしっかりと学習計画を立てて、コツコツ自主的に積み上げていく必要があります。
メリット | デメリット |
学費が安くてすむ | 自主性がかなり求められる |
自分のペースでできる | 挫折しやすい |
いつでも勉強できる | 効率の良い学習計画が委ねられる |
独学がおすすめな人
毎日決められた時間を自主的に勉強できて、しっかりと学習計画を立て、メリハリを付けて勉強できる人が向いています。
いつかは受かる感覚でダラダラやっている人を見受けますが、こういう人は独学に向いているとは思えません。
独学で短期合格できる人は意思が強く、集中力が続く人です。
独学におすすめの市販テキストや問題集はこちらにまとめていますので、ご参考ください。
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日商簿記2級のおすすめのテキストと教材5選
続きを見る
簿記2級の予備校に通学
予備校に通学するとで同じ仲間ができて、試験に向けての臨場感もあり、モチベーションの維持に繋がります。
学費は高いですが、雇用保険を受給している方は、教育訓練給付金制度を活用して受講できます。
メリット | デメリット |
モチベーションの維持ができる | 学費がかかる |
自主性を補える | 勉強の場所が限られる |
臨場感も味わえるの | 通学の時間がある |
仲間ができる | 時間の制限がある |
通学講座がおすすめな人
通学講座の1番のデメリットは学費の高さですが、それ以上に得られるものも多いのが特徴です。
また自宅で集中できない方や学習環境が整わない方、自主的に勉強ができない人にはおすすめの勉強方法です。
簿記2級の通信講座(Web講座)を受講する
最近の通信講座はスマホやタブレット、PCで動画を視聴できるWeb講座が主流です。
会社員で時間に制限がある方は、通勤時間やスキマ時間を効率よく勉強に充てることができます。
Web講座に特化した予備校の受講料は、かなりリーズナブルな価格になっています。
メリット | デメリット |
要点を絞った学習ができる | 学費がかかる |
どこでも勉強できる | 通信講座を選ぶのに悩む |
学費を払う事で勉強に強制力が働く | やはり自主性は求められる |
動画を見て気軽に勉強できる | 予備校と距離感がある |
通信講座がおすすめな人
スマホやタブレットで動画を視聴して、いつでも勉強できるWeb講座は、スキマ時間の有効活用ができて、時間に制限のある会社員にはおすすめです。
勉強に手軽さがあるので、勉強が苦手な人に向いている勉強法でもあります。
簿記2級の人気の通信講座・予備校はこちらにまとめていますので、是非ご参考ください。
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日商簿記2級の人気の通信講座・予備校6選と受講料を徹底比較
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