FP2級は年3回試験が行われていて、年間で約20万人が受験する人気の資格です。
FP2級は独学で受験される方が多い試験ですが、試験の難易度や合格率はどうなっているのでしょうか?
受験生はかなり気になるポイントです。
また、勉強方法にはその人に合った適性があるようにも思えます。
この記事では、受験生の気になるFP2級の試験の難易度、合格率、その他受かるための勉強方法について掘り下げていきたいと思います。
★本記事の内容★
FP2級の試験内容
FP2級の難易度と合格率
FP2級の勉強方法
FP2級の試験内容
FP2級は学科試験と実技試験があり、FP協会と金財(金融財政事情研究会)の2つの団体で試験を実施しています。
実技試験はFP協会が実施する「資産設計提案業務」、金財が実施する「個人資産相談業務」、「生保顧客資産相談業務」、「中小事業主資産相談業務」、「損保顧客資産相談業務」があり、この中から一つを選択することになります。
「中小事業主資産相談業務」は年2回(9月・1月)の実施で「損保顧客資産相談業務」は年1回(9月)だけ実施される専門性の高い分野です。
FP2級には受験資格がありますので、いきなりFP2級を受験する方法について気になる方はこちらをご覧ください。
-
実務経験なしの初学者がFP2級の受験資格を得るには?そのメリットとデメリット
続きを見る
FP2級の合格点
FP試験の実施機関にFP協会と金財ががありますが、どちらで受験しても資格は変わりません。
学科試験も同じ問題が出題され、合計60問で4択の中から正解を一つ選択する択一式問題になっていて、合格点は60点満点中36点です。
実技試験は、金財はどの科目を選んでも50点満点中30点、FP協会は100点満点中60点が合格点になります。
FP2級の合格率と難易度
FP2級の学科試験はどちらの実施団体で受験しても同じ問題が出題されますが、何故か合格率に大きな開きがあります。
この理由の一つに実技試験との兼ね合いで、きんざい試験は金融、保険業界の団体申し込みや企業内の受験の推奨など、試験に対しての受験者の自主性やモチベーションの低さがあるようです。
過去の合格率のデータを見る限り、試験回によって難易度にバラつきがあることが伺えます。
FP協会のFP2級の合格率
FP協会の学科試験の合格率
FP協会実施の学科試験の合格率は、過去10回(2017.5~2020.9)のデータを平均すると約44%になります。
試験回ごとの合格率は、1番低いときで39.47%(2018.9)、高いときで49.19%(2020.9)と約10%の開きがあります。
FP協会の実技試験の合格率
FP協会の実技試験の合格率は、過去10回(2017.5~2020.9)のデータを平均すると約56%です。
試験回ごとの合格率は、低い時で46.79%(2017.5)、高い時で62.65%(2019.5)と約16%の開きがあります。
日本FP協会HP参照 https://www.jafp.or.jp/exam/syutoku/
金財のFP2級の合格率
金財の学科試験の合格率
金財の学科試験の合格率は、同じ年の過去10回のデータを平均すると約27%です。
試験回ごとの合格率は、1番低いときで20.97%(2019.9)、高いときで33.11%(2020.9)と約12%の開きがあります。
金財の実技試験の合格率
金財の実技試験(毎回開催されている個人資産相談業務、生保顧客資産相談業務)の合格率は、同じ年の過去10回のデータを平均すると約38%です。
試験回ごとの合格率は、1番低いときで28.95%(2018.9)、高いときで47.23%(2020.9)と約16%の開きがあります。
一般社団法人金融財政事情研究所 HP参照https://www.kinzai.or.jp/fp
どちらの実施団体に申し込むべきか
このようにFP2級は試験回によって難易度のバラつきがあるのが特徴で、やや難易度が高い試験です。
どの実技試験を受験するかによって受験先が変わりますが、どちらの実施団体に申し込んでも学科試験の問題は同じです。
これについて、お勤め先の事情などもあると思いますが、何の制約もなく、自主的に受験される方は、FP協会が実施する「資産設計提案業務」、金財が毎回実施する「個人資産相談業務」、「生保顧客資産相談業務」の中から選ぶ方が多いです。
FP2級の一部合格制度
FP2級は、学科試験と実技試験に両方合格することが必要ですが、同時に合格する必要はありません。
合格点に達していた学科試験か実技試験は、翌々年度末まで免除が認められます。
FP2級の試験は比較的難易度の高い試験になりますので、この制度を上手に活用して合格を目指すのもいいかと思います。
FP2級の勉強方法
FP2級は試験回によって合格率にばらつきがある、やや難易度の高い資格試験です。
独学、予備校に通学、通信教育の3つの勉強方法がありますが、短期間で合格するには自分の適性にあった勉強方法を考えなければなりません。
逆に、適正に合わない勉強方法を選んでしまうと合格から遠ざかってしまいますので、慎重に考える必要があります。
まずはそれぞれの勉強方法について、メリットとデメリットを比較してみます。
FP2級に独学で挑む
FP2級の合格に必要なのは時間ではなく勉強の内容です。
独学の勉強ではしっかりと学習計画を立てて、コツコツ自主的に積み上げていく必要があります。
学費が安くてすむ | 自主性がかなり求められる |
自分のペースでできる | 挫折しやすい |
いつでも勉強できる | 効率の良い学習計画が委ねられる |
独学がおすすめな人
独学で受かるには、毎日予定通りに決めた時間勉強し、しっかりと学習計画を立て、メリハリを付けた勉強が必要です。
一部合格制度があるだけに、いつかは受かると思ってダラダラ勉強している人を見受けますが、この感覚はあまりよろしくはありません。
独学で短期合格できる人は自主管理ができて意思が強く、集中力が続く人です。
FP2級のおすすめの市販テキストや問題集はこちらにまとめていますので、是非ご参考ください。
-
FP2級のおすすめのテキストと必須アイテム
続きを見る
FP2級の予備校に通学
予備校に通学するとで同じ仲間ができて、試験に向けての臨場感も味わえるので、モチベーションの維持に繋がります。
学費は高いですが、雇用保険を受給している方は、教育訓練給付金制度を活用して受講できます。
モチベーションの維持ができる | 学費がかかる |
自主性を補える | 勉強の場所が限られる |
臨場感も味わえるの | 通学の時間がある |
仲間ができる | 時間の制限がある |
通学講座がおすすめな人
通学講座の1番のデメリットは学費の高さですが、それ以上に得られるものも多いのが特徴です。
また自宅で集中できない方や学習環境が整わない方、自主的に勉強ができない人にはおすすめの勉強方法です。
FP2級の通信講座(Web講座)を受講する
最近の通信講座はスマホやタブレット、PCで動画を視聴して勉強するWeb講座が中心で、会社員の方など時間に制限がある方は、通勤時間やスキマ時間の勉強に有効な勉強法です。
Web講座に特化した予備校では、かなり受講料が安くなっています。
要点を絞った学習ができる | 学費がかかる |
どこでも勉強できる | 通信講座を選ぶのに悩む |
学費を払う事で勉強に強制力が働く | やはり自主性は求められる |
動画を見て気軽に勉強できる | 予備校と距離感がある |
通信講座がおすすめな人
スマホやタブレットでいつでも動画を視聴して勉強できるWeb講座は、スキマ時間の勉強に有効活用ができて、時間に制限のある社会人にはおすすめの勉強法です。
また手軽に勉強できるので、勉強が苦手な人にも向いています。
人気の通信講座と予備校はこちらにまとめていますので、是非ご参考ください。
-
FP2級の人気の通信講座・予備校と受講料を徹底比較
続きを見る