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独学で司法書士試験に合格した元受験生が選ぶ!記述対策におすすめのテキスト

司法書士試験の筆記試験に合格するには、午前と午後の部の択一式試験と記述式試験の両方の基準点をクリアしなければなりません。

膨大な量の法律を前に択一対策の勉強に偏ってしまいがちですが、記述対策も怠れません。

しかしながら、記述は学習の指針が立てずらく、苦悩する受験生が多くいます。

僕は令和4年度の司法書士試験に独学で受験して、択一午前30点、午後34点、記述41点で合格しました。

予備校の答練、模試は受講しましたが、本科講座や記述講座などのインプット講座は受講していません。

そこで、この記事では独学で合格できた僕の経験と、実際に使用した記述対策のテキストのご紹介、勉強法と抑えるべきポイントについてまとめてみました。

司法書士試験の記述問題とは

司法書士試験の記述問題では、不動産登記法と商業登記法からそれぞれ一問ずつ出題されます。

問題内容は、司法書士がクライアントから登記の依頼を受けたシチュエーションが想定された事例形式です。

問題に記載された事実関係と登記原因となる法律行為や事実関係を表象した別紙の中から、物件変動を読み解き答案を組み立てていくことになりますが、その答案の構成に時間が取られてしまいます。

 

司法書士試験の記述対策のポイント

記述式試験は、午後の部の限られた時間の中で、択一と合わせて3時間で解かなければならないので、時間との戦いです。

択一を1時間、記述を2時間で解くのが理想とされていますので、択一を正確に早く解くことがカギになります。

択一を解くスピードを養うには、過去問等のアウトプットや答練で、普段から時間を意識して問題を解くことを心がけるようにします。

記述式の試験は、限られた時間と緊張の中、問題文と別紙を照らし、素早く登記原因を読み解き、登記となる答案を構成する解法を身に付けることが必要です。

よって答案を正確に組み立てる「答案構成力」を養う勉強が必要になります。

 

答案構成用紙は使うべきか・・・

記述式試験は時間との戦いになりますので、答案構成用紙を使用した解法を行うべきか迷うところだと思います。

僕の場合になりますが、やはり答案構成は時間がかかってしまうので、不動産登記は答案構成用紙を使用せず、別紙の登記事項証明書に情報を一元化するようにしていました。

例えば、所有者の名前や住所が変わった場合、変更があった登記事項証明書の該当箇所を枠で囲み、年月日住変、年月日名変のように簡単に記載し、所有権が移転したときは、→年月日売買甲野太郎のように記載するようにしていました。

商業登記は答案構成用紙を使用して、役員の任期を把握できるようにして、重任、辞任等の日付、株主総会の日等、よくテキストに出てくる、あみだくじのような表にまとめていました。

商業登記は役員の漏れ防止や事業年度の変更があった場合にも対応できるように、答案構成用紙を使って表でまとめたほうがいいと思います。

 

記述対策の勉強方法

初学者の方は、まずは不動産登記と商業登記のひな型を覚えることから始めましょう。

記述対策はテキストを読んで覚えるより、書いて覚えるスタイルの勉強が効果的で、たくさんのひな型に書き慣れることで、答案を書くスピードも養えます。

ひな型を覚えたら、次は問題演習で数をこなして、答案を構成する為の解法を身に付けます。

 

司法書士の記述対策におすすめのテキスト

ここから司法書士試験の記述対策の勉強におすすめのテキストや教材について、いくつかご紹介したいと思います。

司法書士試験 雛形コレクション300 不動産登記法

ひな型を覚えるにはおすすめの一冊。

記述式試験に出題される可能性が高い、不動産登記法の雛形を300パターンを掲載しています。

※本書は、令和元年9月時点で判明している、令和2年4月1日施行の法律に基づき執筆しています。

司法書士試験 雛形コレクション300 商業登記法

記述式試験に出題される可能性が高い、商業登記法の雛形を300パターン掲載しています。

 

山本浩司のオートマシステム 不動産登記法<記述式>

司法書士試験の記述対策の市販テキストの中で、唯一無二と言っても過言ではない、超人気のテキストです。

記述問題の解説は長くなりがちですが、オートマは解説が短く分かり易い、さらに合格に必要な内容が網羅されているので、この一冊で試験対策は十分です。

実際に僕はこの一冊をやり込んで本試験に臨みました。

次に紹介する山村先生のテキストも使用しましたが、率直な感想として記述対策はこのオートマだけでも大丈夫だと思います。

予備校の高い講座を受講するなら、まずはオートマをやったほうがいいです

 

山本浩司のオートマシステム 商業登記法 〈記述式〉

オートマの商業登記の記述問題集です。

実際に僕が使用したテキストでもあり、まさに神本です。

 

オートマシステムのシリーズ一覧はこちら

 

択一・記述ブリッジ 理論編

初学者にもおすすめのWセミナー竹下講師の記述対策テキスト。

デュープロセスシリーズに並び、司法書士の受験テキストのロングセラーです。

インプット用の理論編は、事例を挙げて一から記述について勉強できる内容になっています。

 

 

択一・記述ブリッジ 実線編

アウトプット用の実践編は、実際に記述式の問題を解いて答案構成力を養います。

 

 

うかる!司法書士 記述式 答案構成力 不動産登記 実戦力養成編

記述式試験の解答プロセスを説いた画期的な解説書です。

本試験レベルの問題を、講義形式で解いていく「演習問題編」と、演習問題の学習をもとに答案構成をしながら解く「実習問題編」の二部構成になっています。

 

 

うかる!司法書士 記述式 答案構成力 商業登記 実戦力養成編

本試験レベルの問題を、講義形式で解いていく「演習問題編」と、演習問題の学習をもとに答案構成をしながら解く「実習問題編」の二部構成になっています。

良質な問題で演習力を高めることができます。

 

 

本試験での記述対策

司法書士試験の午後の部は、3時間で択一式35問と記述式2問を解かなければなりません。

答案構成は完璧でも答案用紙に書けなければ採点してもらえず、早く書いても試験官に読めないような汚い字では得点になりません。

時間配分がかなりの比重を占めるため、知識を問うはずの試験のはずが時間との戦いになってしまい、毎年涙を流す受験生がいます。

記述式は司法書士試験の鬼門のように感じます。

 

配点の高いところは優先して埋める

記述式試験の採点基準は明確には公表されていませんが、配点の高いところと低いところがあるのは確かです。

僕の経験では、登記の目的、登記事項の配点が高く、添付書類、課税価格、登録免許税は低くなっているように感じます。

本試験で時間が足りなくなってしまった時は、登記の目的、登記事項は優先して埋めるようにしましょう。

 

本試験の午後の部での時間配分

本試験の午後の部では、自分なりの時間配分の目安を作るようにします。

例えば僕の場合、択一を1時間で解いて、記述に2時間を予定していました。

不動産登記法で1時間、商業登記法で1時間使うイメージですが、答案構成で30分、答案用紙に記入するのに30分の目安です。

初学者のうちは択一を解くのに時間がかかると思いますが、コツコツ勉強を積み上げていけば必ず合格は近づきます。

 

独学で合格できた僕が、実際に使用したテキストはこちらのページでご紹介しています。

司法書士試験に独学で合格した元受験生の使用教材をご紹介します

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